
升本屋では、年末に一度だけ量り売りをしています。
ひとつは広島の銘酒「賀茂鶴」。
これは、もうずっと前から。
僕の中では、これを呑むと年末。そしてお正月。と舌が訴えかけてきます。
そしてもうひとつは一昨年から始めた、にごり酒の樽酒。
これはちょっと珍しいでしょ?
青森の「桃川」。
「桃川」は、升本屋としても長らくプッシュしているお酒で、本当にきれいで
呑みやすく品のあるお酒です。
僕が、「日本酒で何が好き?」と聞かれたら、その答えのひとつに、桃川の『ねぶた』と挙がります。
『ねぶた』は本当に「淡麗」という言葉があうお酒なので、最近の流行りである華やかな酒質のものとは違いますが、呑み飽きせずに楽しめるお酒として、僕の中でははずせない一品です。
そんな『ねぶた』を擁する桃川のにごりもまたこれはこれで素敵な味わい。
にごり酒で樽の香りがするなんて、ちょっとそそられませんか?
おそらく年内で、売り切り。
次は来年。
ボージョレ・ヌーヴォーのように「今年はこうだね」と語れるのも、続けていてはこそ。
すでに残りわずかですが、いかがですか?